半分半分

良いことも
悪いことも
半分半分

小分けに起こった悪いことも
大きな悪いことも
同じくらいの
大きな良いことや
小分けの良いことが待っているからあるのだと

そう思って今日も歩いています

知らない顔

　「どこかに行く予定はないよ」
　静かに悲しく笑った顔は、私の内に戸惑いを生ませた
　どんな言葉を返せばいいのかわからなくて、カフェモカを飲む
　その場しのぎの言葉を言うような関係ではないから、なおさら言葉を選ぼうと沈黙を置いた

　長い付き合いであるのに、初めて相手の顔を見た気分だ
　人間だからそんな顔をすることも当たり前だとわかっていても
　
　相手を幸せにすることは、今の私には程遠いことだ
　けれどもそれに向かって理屈ではないところで、私は歩いているのだなぁ

お気に入りの違和感

お気に入りの音楽が合わないなぁ
しっくりこないなぁ

そんな時は何か動いた時なんだなぁ
気持ちが先に行っっちゃって、頭がついていってない時なんだなぁ
コロンと落ちてきた、ちょっと嬉しいことにまだ実感がない時なんだなぁ

そんなことを夜に思うよ
今しっくりくる音楽はどこにあるんだろうなぁ？

カスタードはいらないわ

私は、めいっぱいの甘いカスタードじゃ満たされないわ
甘すぎて受け付けないの

 でも食っちゃうの
物理的にだけでも満たされたいと食っちゃうの
冷めていく気持ちに比例しながら

 窓の外の木々は
私の気持ちを表すかのよう
そんなに揺れないで、あの人にばれてしまうから

夜明け前の桜

始発の電車に乗るために、うとうとしながら外にでた時に桜が目に入る

満開の桜は、静かにひっそりとそこにいて
華やかに咲く昼間と夜とは、別の顔を見せ
まだ薄暗い明るさが手伝ってかまるで違う花のような印象を受けて、始まりを含む朝には不似合いなものであった

それが予感だったとわかったのはその夜で
貝のように堅く閉じた口から、知るべき過去を聞いた

あぁ
朝に見た桜は
これを知らせていたんだなぁ