高熱がくれた夢

暗い場所で
描いたこともない建物のデザインばかり描いて
誰かに喜ばれている

おかしなことに続きから始まる
夢のループループ
朝まで続いた

高熱は
何を伝えたかったのだろうか
 

ピント

年初めてのスイカ
気づけば今日から6月だ

買ってすぐに食べたから、当然冷えていない
糖度は13度もあるらしい
冷えてないから、甘さはぼやけていて美味さは半減していた

旬を見逃さないようにするには
ピントが必要だって
今更気づく

わざと気持ちをぼかやしすぎて、誰かの気持ちに気づかなかった私のそばには
今日も薄い水色の空があり、心地よい風が吹いている

落日

夕暮れが近いことはずっとわかっていた
それに気づかないふりをして、いつもどおりに過ごしていた

私が戻らないように
かすかにも期待などしないように
遠く遠く戻ってこれないように
気持ちを飛ばしてくれた方が良かった

でも、それが相手の優しさならば黙って受け止めることが
私にできる精一杯の礼だから
静かに過ごすとしよう

夕暮れに憂うのではなく
これまでの私の行いに
ただただ申し訳なく思うのです

疲れた猫

「疲れた猫みたい」と
普段はトロンとしてるのに
たまに不意打ちでそんな言葉を投げてくる人がいる

そりゃ
従順じゃないし
フラフラしてる
あんなに可愛い顔してないけれどね

最近は
前より動いてないなぁと思う
だからといって疲れてもいない
ただのんびりと時間を過ごしたいからバタバタ動かないんだと
ドラ猫は思うわけです

窓から

晴れの日
曇りの日
雨の日でも
窓を開けたがる

空気を入れ換えるだけじゃなくて
閉じこもりながらも
外と繋がっていたいのかしら