ドローナイト

今回の旅は
スネオヘアーと
くるりと
木村カエラと
阿部芙蓉美が
入った自作CDを聞きながら
慣れない新幹線に乗っている

夜には目的地に到着する
それは灰色が黒く変わるような旅で
それは夜が手伝ってくれるからか
それは目的地の照明が明るいからか
それは何をドローするかわからないからか

そう書いて窓を見ると
もう夜だった

淡い次元

メールを送った
無機質な感情に逃げる私から少しでも現実を見るために

メールを送った後
何ともないと思っていたら
宅配への電話の声が
震えていた

返事が怖くて電源を切った
ずっと離れているけれど距離の問題ではなかった
どうやら覚悟をしていたらしい

名もない関係というのは
淡い次元にあって
すぐに消えそうだから
私はそれが怖いのだね

同じ毒

自分が毒であることはわかっていて

そのおかげで
いろいろ渦巻いていて
ややこしくて

それから逃げるために
同じ毒を求めるような

同じ毒はありゃしないのに
右往左往している日

チャイの味

昼間からチャイを作って
のんびりとしている

床に敷いていたカーペットを
全部クリーニングに出して
むき出しのフローリングにペタリと座る

砂糖を入れたら
チャイの味を教えてくれた

どこまでも続くような草原で見た朝日を思い出させてくれる、チャイ
君は飲み物の中で一番仲良しかもしれない

小倉トーストと体

朝起きたら
小倉トーストの味を思い出しました

小倉トーストの夢を見たわけでもないのに
口の中にふわっと味が蘇って

今日の体は
小倉トーストを欲しがっていたのでした
なんて多分本当は
あの場所にまた行きたいのだと
体が思い出していたのでした