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滲む気持ちをここに。
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 ある日、会話越しに相手に嘘がつかれていることに気づいた。
 嘘。
 この言葉だけをとると、「裏切り」とか「汚い」と黒いイメージが浮かぶだろう。
 しかし、その時の私は相手の嘘を黙って受け止めることにした。
 嘘をこんなに穏やかに受け止めたのは久しぶりだった。
 
 嘘のすべてを肯定するわけではない。
 ついてはいけない嘘は、この世に山ほどある。
 私は、もし恋人がいてその人が浮気をするならば、浮気をする前に「別れたい」と言ってほしい。
 正直者というよりも、ただ偽られることをとても恐れている。
 特に身近な人、それは恋愛に限らずに大切な人からの偽りを恐れている。
 そんな私だから珍しいことだった。
 
 その珍しいことは、ここ数ヶ月の生活によるものだ。
 ある出来事から始まった生活。
 無気力や空元気へと私の感情を変化させて、つらさより今まで自分が気づかなかった様々なことに気づかさせてくれた。
 気づくことはもはや手遅れであることが多くて情けないものだったが、もう自分にはどうにもできなくとも心の中で気づいたことを整理を少しづつつけていった。
 おかげで、今となっては神経が高ぶることも少なくなり、穏やかな感情の起伏をもたらしてくれている。
 “成長”と呼べるようなそんなキラキラしたものではなく、地味なものだ。
 だが、血と肉となって大切な栄養となった。

 だからこそ、私によって苦しんだにも関わらず、それでも私を気遣う嘘だと気づくことができた。
 そして、私に必要な栄養を与えてくれた。
 かつて自分を苦しませた人間を気遣える相手。
 嘘は、相手自身を守る鎧だったのかもしれない。
 どちらにしてもこれ以上苦しませることはしたくないと、私は、“沈黙”を通すことにした。
 相手を戒めることより、沈黙が相手のためになると考えた。
 これも嘘の一種かもしれないが、せめてもの罪滅ぼしになればと思う。

 数ヶ月の生活に感謝。
  もちろん大切な人々にも。

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 後日談:そして、この生活が鴻上尚史さんの「孤独と不安のレッスン」でおっしゃっていることだとも気づきました。
 “体と心をゆるめると自分との対話が始まる”
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ハリネズミのジレンマのように。
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